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袋【第一回戦】

2012/04/29 23:47

ある日の昼下がり、軍本部の廊下——。
大きな袋を抱えた長身の女性が歩いていた。
その姿は人の目を引いた。むしろ、一目を引かない方がおかしいというものであった。
「ユリスちゃん、何を抱えているんだい?」
長身の女性——ユリスは呼び止められ、後ろを振り向く。そこには長身の男性が立っていた。
「あぁ、水翁さん。これはリスの餌ですよ。ついつい大量に買ってきてしまって…」
「僕が持ってあげようか?」
「少しだけお願いします。4分の1ぐらいで結構ですから」
水翁が少し餌を持つ。
「この荷物、どこまで持っていけばいいのかな?」
「軍の寮の私の部屋までお願いします」
ユリスは水翁と一緒に部屋へと歩みを進めていった。



「これ、なんでそんなに使うんだい?」
「リスは毎日追いかけられてお腹を空かせているでしょうから、餌を撒いて捕まえる事にしました。それにここは軍の敷地内ですし、入って来れる者は居ないかと…」
あれやこれやと話をしている間に、ユリスの部屋が見えてきた。
「一応部屋の中に置いておくから、また何か収穫があったら言ってね」
「分かりました。水翁さん、今日はありがとうございます」
「大丈夫だよ。それじゃあ僕はこれで」
ドアを閉める音。ユリスはほっと胸をなで下ろした。部屋には大量の餌。
「この餌、皆にお裾分けしようか…」
彼女は大袋を開けた。中からは大量の餌の小袋。
「仕事をしながらこの餌をどうするか考えなければ…」
そう呟き、彼女は机の上の仕事に取りかかった。



夕方、ユリスは大量の餌を軍の上司や部下に配り、餌を半分捌いた。
餌が大量に入っている大袋は、かなり量が減っていた。
「残り半分の餌…どうしようか…」
彼女は考え始めた。大量の餌を買う必要は無かったのではと。
残り半分の餌。どこに撒くのが良いのか——。しばらく苦悩した後、一つの結論にたどり着いた。

彼女は小袋の餌の封を切り、大袋に中身をあけていった。無意識に袋の封を切って——中身をあけ——を繰り返した。
暫く繰り返し、全ての餌を大袋に入れた。
「問題はどこに撒くか…」
大量の小袋が散乱し、大袋は質量を増していた。
彼女は窓を開け、大袋を机の上まで運んでいった。そして窓から外へ出た。草を踏む音とその感触を感じる。
「よいしょ…」
袋を持ち上げ、周りに大量の餌をばらまいていく。縦横無尽に餌を撒いていく。
窓の前も撒いて、全ての餌を撒ききった。彼女は部屋に戻り、ベッドに倒れ込む。
「これで…リスが餌を食べて…くれると…」
彼女はそのまま、深い眠りについた。





次の朝、起きて窓を開けると彼女の思惑通りにリスは餌をついばんでいた。
しかも星の付いているリスが。
彼女は星を一つ丁寧に取り、腕章に付けた。
「いただきます」
彼女はそう言って、リスを撫でた。




ユリス…星取得


ユリスの第一回戦。戦闘がありませんでした。
エヴィさんの水翁さんをお借りしました。
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